「RPAで業務を自動化したいが、社内の機密データがクラウドに送られるのは困る」「既にRPAを導入したが、クラウド型のランニングコストが想定以上に膨らんでいる」「RPAとAIを連携させたいが、社外APIに業務データを送信するのはセキュリティポリシー上不可能だ」——こうした悩みを抱える情報システム部門やDX推進担当者は少なくありません。本記事では、①オンプレミス型RPAを選ぶべき企業の条件、②業務データを社外に出さずに自動化を実現する3つの課題と解決法、③RPAとオンプレミスAIを連携させて高度な業務自動化を実現する最新の方法を、2026年の最新情報を踏まえて徹底解説します。

オンプレミス型RPAとは?クラウド型との違い
オンプレミス型RPAとは、自社のサーバーや業務端末にRPAソフトウェアをインストールし、業務プロセスの自動化(ロボット実行・管理・スケジューリング)をすべて社内ネットワーク内で完結させる導入形態です。自動化の対象となる業務データが社外に一切出ないため、金融機関、官公庁、医療機関、防衛関連企業など、厳格な情報管理が求められる組織で広く採用されています。
オンプレミスとクラウドの違いをRPAの文脈で整理すると、以下のようになります。
| 項目 | オンプレミス型RPA | クラウド型RPA |
|---|---|---|
| 実行環境 | 社内サーバー・業務PC | ベンダーのクラウド基盤 |
| データ経路 | 社内LAN完結 | インターネット経由 |
| 対象業務 | デスクトップアプリ・社内システム全般 | Webアプリ・SaaS中心 |
| カスタマイズ性 | 社内システムに合わせて自由に開発 | ベンダー提供の部品範囲内 |
| 初期コスト | 高い(サーバー+ライセンス) | 低い(月額課金) |
| 運用コスト | インフラ保守が必要 | ベンダーが運用 |
| スケーラビリティ | サーバー増設で対応 | 契約プラン変更で即時拡張 |
2026年現在、中小企業向けにはクラウド型RPAの普及が進んでいますが、大企業や規制業種では依然としてオンプレミスのメリットを重視し、社内完結型のRPA基盤を選択する企業が多く存在します。
オンプレミス型RPA導入で直面する3つの課題
課題1:業務データの社外流出リスクと規制対応
RPAが操作する業務データには、顧客情報、取引データ、従業員の個人情報、財務データなど機密性の高い情報が含まれます。クラウド型RPAの場合、ロボットの実行ログや操作対象のスクリーンショットがベンダーのクラウド上に保管されるケースがあり、オンプレミスのセキュリティを重視する企業からは懸念の声が上がっています。特に金融庁のFISC安全対策基準や、個人情報保護法の2024年改正ガイドラインでは、業務データの取り扱い経路の透明性が強く求められており、オンプレミス型RPAが規制対応の確実な選択肢となっています。
課題2:レガシーシステムとの連携とデスクトップ自動化
多くの企業では、基幹システム(ERP、会計ソフト、生産管理システム等)がオンプレミスのデスクトップアプリケーションとして稼働しています。クラウド型RPAはWebブラウザ上のSaaSアプリケーションの自動化には強いものの、社内LANにしかアクセスできないデスクトップアプリやクライアント/サーバー型システムの操作には対応できない場合が少なくありません。オンプレミス型のシステム構成であれば、社内のあらゆるアプリケーションをRPA化の対象にできます。
課題3:RPAとAIの連携における情報漏洩の懸念
RPAの限界として、非定型業務(自然言語の判断、画像認識、例外処理の判定等)への対応が挙げられます。2025年以降、RPAとAI(LLM、OCR、画像認識等)を連携させたインテリジェントオートメーションへの関心が急速に高まっています。しかし、業務データを外部のAIサービスに送信することはセキュリティリスクが高く、オンプレミスでAIを活用することが求められますが、RPA基盤とAI基盤の両方を社内で構築・運用するには専門知識が必要です。
解決方法1:オンプレミス型RPAで業務データを社内完結させる
最も確実な方法は、オンプレミス対応のRPA製品を自社サーバーおよび業務端末に導入し、ロボットの実行・管理・ログ保管をすべて社内ネットワーク内で完結させることです。オンプレミス導入ガイドを参考に、以下のインフラ構成を設計します。
- 管理サーバー(Orchestrator):ロボットのスケジューリング、実行管理、ログ集約
- 実行サーバー/端末:RPAロボットが業務アプリケーションを操作するWindows Server/PC
- データベース:SQL Server / PostgreSQL(実行ログ・監査証跡の保管)
- ファイルサーバー:自動化対象のExcel、PDF、CSVファイルの一時保管
- ネットワーク:閉域LAN+VPNでリモートアクセスを制限
2026年時点で、UiPath(Automation Suite オンプレミス版)、Automation Anywhere(オンプレミスControl Room)、BizRobo!(オンプレミス版)、WinActor(完全オンプレミス対応)など、主要なRPA製品がオンプレミス導入に対応しています。
GBase OnPremでRPA運用ナレッジを一元管理する STEP
STEP 1:RPA開発チームが作成したロボット設計書、操作マニュアル、エラー対応手順書、業務フロー定義書、FAQ(「経費精算ロボットがエラーで停止した場合の対処法は?」等)を、GBase OnPremのナレッジベースにアップロードします。Advanced RAG技術により、ドキュメントを自動的にチャンク分割・ベクトル化し、セマンティック検索を可能にします。
STEP 2:RPA運用担当者がGBase OnPremのチャットインターフェースから「月次決算ロボットのスケジュール変更手順を教えて」「請求書処理ロボットの例外パターン一覧は?」と質問するだけで、最新のマニュアルに基づいた正確な回答が即座に得られます。属人化しがちなRPA運用ナレッジを組織全体で共有できます。

GBase OnPrem なら、rpa オンプレミスの課題を解決できます
解決方法2:ハイブリッド構成でRPAの適用範囲を最大化する
すべてをオンプレミスに限定するのではなく、機密データを扱うロボットはオンプレミスで実行し、SaaSアプリの操作やWeb情報収集などのロボットはクラウドで実行するハイブリッド構成が2026年のトレンドとなっています。
オンプレミスからクラウドへの移行を全面的に行うのではなく、業務データの機密レベルに応じてRPAの実行環境を使い分けることで、セキュリティと自動化範囲のバランスを最適化できます。
- オンプレミスで実行:基幹システム操作、顧客データ処理、財務データ加工、マイナンバー関連業務
- クラウドで実行可:Webサイトからの情報収集、SaaS間のデータ連携、メール配信の自動化
オンプレミスとクラウドのコストを比較すると、ハイブリッド構成では全社のRPAライセンスコストを最適化しつつ、機密データの安全性を確保できる利点があります。
GBase OnPremでハイブリッドRPA環境のナレッジを統合する STEP
STEP 1:オンプレミスRPA環境とクラウドRPA環境それぞれのロボット設計書・運用マニュアル・トラブルシューティングガイドを、GBase OnPremのナレッジベースに集約します。オンプレミス環境内にGBase OnPremを配置することで、機密性の高いRPA運用ナレッジも安全にAI検索の対象に含めることができます。
STEP 2:「受注データ連携ロボットがタイムアウトエラーを出した場合、オンプレ側とクラウド側どちらを確認すべき?」「クラウドRPAの実行ログをオンプレ側の監査システムに連携する手順は?」といった環境横断の質問にもGBase OnPremが一元的に回答します。

解決方法3:オンプレミスAIとRPAを連携してインテリジェントオートメーションを実現する
RPAの自動化範囲を飛躍的に拡大する方法が、オンプレミスAI基盤とRPAの連携です。従来のRPAでは対応できなかった非定型業務——自然言語メールの分類・回答生成、紙帳票のOCR読取と内容判定、例外処理の自動判断——を、オンプレミスのAI基盤上で動作するLLMと組み合わせることで実現します。
外部のAIサービスに業務データを送信するリスクを完全に排除し、社内のサーバー上でAI推論を実行させることで、セキュリティポリシーに準拠したインテリジェントオートメーションが可能になります。生成AIのオンプレミス運用は、RPA活用の次のステージとして注目されています。
GBase OnPremでRPA×AIの業務自動化を構築する STEP
STEP 1:GBase OnPremを社内サーバーにデプロイし、業務マニュアル、処理ルール定義書、過去の例外処理判断事例、メールテンプレートなどをナレッジベースに登録します。GBase OnPremはオンプレミス環境で複数のLLMモデルを切り替えて利用でき、データが社外に送信されることはありません。
STEP 2:RPAロボットの処理フロー内で、判断が必要なステップにおいてGBase OnPremのAPIを呼び出します。例えば、「取引先からの問い合わせメールを受信→GBase OnPremが内容を分類(注文変更/クレーム/見積依頼)→分類結果に応じてRPAが異なる業務フローを実行」という連携により、従来は人間が介在していた判断業務を社内完結で自動化できます。

オンプレミス型 vs クラウド型 RPA比較表
| 比較項目 | オンプレミス型RPA | クラウド型RPA |
|---|---|---|
| 業務データの経路 | 社内LAN完結 | インターネット経由(暗号化) |
| デスクトップアプリ対応 | 全面対応 | 限定的(Citrix連携等が必要) |
| レガシーシステム連携 | 直接操作可能 | VPN/ゲートウェイ経由で接続 |
| 初期導入コスト | 高い(サーバー+ライセンス) | 低い(月額課金) |
| スケーラビリティ | サーバー増設で対応(計画的) | 契約変更で即時拡張 |
| AI連携の安全性 | 社内完結で安全に実現可能 | 業務データの外部送信リスク |
| 運用保守 | 社内IT部門が対応 | ベンダーが運用(月額に含む) |
| 規制対応 | 完全に自社統制 | ベンダーの認証・SLAに依存 |
オンプレミスとSaaSの比較も合わせて確認することで、RPA基盤選定の判断材料をさらに得ることができます。
よくある質問(FAQ)
Q1:オンプレミス型RPAの導入費用はどのくらいですか?
A:RPAツールのライセンス費用と実行環境のサーバー費用の合計で考える必要があります。中規模企業(ロボット10〜30体規模)で年間ライセンス費500万〜2,000万円、サーバー構築費300万〜800万円が一般的な目安です。ただし、オンプレミスとクラウドのコストを3〜5年のTCOで比較すると、ロボット数が増えるほどオンプレミス型のコスト効率が高くなる傾向があります。クラウド型RPAはロボット単位の月額課金が一般的であり、大規模展開時にはライセンスコストが急増するためです。
Q2:既存のクラウド型RPAからオンプレミス型への移行は可能ですか?
A:主要なRPA製品(UiPath、Automation Anywhere等)はクラウド版とオンプレミス版の両方を提供しており、ロボットの開発資産(ワークフロー定義)は基本的に互換性があります。管理サーバー(Orchestrator / Control Room)の移行と接続先の再設定が必要ですが、ロボットの再開発は不要なケースが多いです。オンプレミス回帰の流れの中で、ベンダー各社もクラウドからオンプレミスへの移行支援メニューを拡充しています。
Q3:オンプレミス型RPAでもAIとの連携は可能ですか?
A:はい、GBase OnPremのようなオンプレミス型AI基盤とAPI連携することで、業務データを社外に出さずにRPA×AIのインテリジェントオートメーションを実現できます。メールの自動分類、帳票のOCR+内容判定、問い合わせ対応の自動生成などが、社内完結で実行可能です。オンプレミスのAI活用とチャットボットのオンプレミス導入の事例を参考に、段階的にAI連携を進めることが推奨されます。
まとめ
オンプレミス型RPAは、業務データの社内完結、レガシーシステムとの確実な連携、規制対応の容易さにおいて、依然として多くの企業にとって最適な選択肢です。2026年現在、RPAとAIを連携させたインテリジェントオートメーションの需要が急拡大するなかで、業務データを社外に出さずにAI推論を実行できるオンプレミスAI基盤の重要性はますます高まっています。
GBase OnPremは、RPAと連携可能なオンプレミス型AIプラットフォームです。業務ナレッジのAI検索からRPAロボットへのAI判断機能の組み込みまで、社内完結でインテリジェントオートメーションを実現します。
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